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過去ログ倉庫@秋田ring
下国政について議論するスレ(2)
719: 5/10 10:33
p1244は都合の悪い部分を完全スルーw
あの賃金を引き上ろ ポール・クルーグマン 2013年2月17日
オバマ大統領はその一般教書演説のなかで多くの良い提案を述べている。残念ながらそのほとんどは予算の支出を必要とするので、下院を共和党がコントロールしている以上、それらが実現するとは考えにくい。
しかし、とある重要な提案については予算の支出が必要ない。最低賃金の7.25ドルから9ドルへの引き上げと、今後のインフレーションに合わせた上昇という大統領の提案だ。さて、となると問わなければならないのは、これは良い政策だろうかということだ。そしてその答えは、ちょっと驚きかもしれないが、明らかにイエスだ。
なぜ「驚き」なのだろうか?それは経済学101*1が、市場の結果を法律で命令しようとする事には非常に慎重であるべきだと告げるからだ。私のものも含めたどんな教科書も、家賃だとか農産物の価格だとかの統制という政策からの意図せざる結果について説明している。そして非常にリベラルな経済学者ですら、最低賃金をたとえば時給20ドルにするのはいろんな問題をうむことに同意するはずだ。
しかしそんなことが提案されているわけじゃない。そして大統領が持ち出しているレベルでの最低賃金の引上げは圧倒的に有益な効果をもつと考える有力な理由があるのだ。
まず第一に、現在の最低賃金のレベルはいかなるまともな基準で見ても非常に低い。この40年ほど最低賃金の上昇はずっとインフレを下回ってきた。そのため最低賃金の実質価値は1960年代のそれをはるかに下回っている。一方、労働者の生産性は倍になっている。引き上げの時、というものじゃないか。
でも、今の最低賃金が低いとしても、それを引き上げるのは雇用を犠牲にしてしまうのではと言われるかもしれない。しかしその疑問についても証拠があるのだ。とてもとても多くの証拠が。経済学の全分野の中で、最低賃金はもっとも調べられた対象の一つなのだ。そしてアメリカの歴史は、ある州が最低賃金を引き上げるのにほかの州が引き上げないといった多くの「自然実験」を提供している。いつでもそうだが納得していない人たちはいるものの、こういった自然実験からの証拠は圧倒的に最低賃金引き上げの雇用への悪影響はほとんどない事を示している。
なぜそんな事をあるのか?これはまだ研究中の対象ではあるが、しかしそれについての全ての説明に共通のテーマがある。労働者は麦でもなければマンハッタンのアパートメントでもなく人間であって、そして雇用と解雇にかかわる人間関係は単なる商品の市場においてよりも必然的によりずっと複雑だというものだ。そしてこの人間の複雑さの副産物の一つにより、賃金の最も低い人たちの賃金を幾分引上げても雇用は必ずしも減らないようなのだ。
そしてこのことが意味するのは、最低賃金上昇の主要な効果は懸命に働いているのに賃金は安いアメリカ人の所得の上昇だということ。当然ながらこれは、我々が実現しようと努めていることだ。
上前次1-新書見写
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