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過去ログ倉庫@秋田ring

流通する放射性物質についてA
630: 4/6 12:23
がれき受け入れで米軍動くか
在沖外国人ら受け入れ反対の動き

2012-03-30

がれき受け入れ問題で米軍機関紙「星条旗新聞」が、沖縄在住の外国人を中心に受け入れを懸念する声が拡がっていることを伝えている。記事は27日付「東北大震災のがれき受け入れで反対の声が拡がる沖縄」(Opposition grows on Okinawa to burning debris from quake)。

同記事では、沖縄へ移送されるがれきは福島からのものでなく、候補地の焼却場でもほぼ100%放射性物質の拡散を防ぐことができるという日本の環境省の見解を紹介。これに対し、在沖基地内で教師をするトレイシー・ロバーツさんは、大気汚染や飲み水からがんがひきおこされることを危惧し、「外で遊ぶ子どもたちが心配」であり「人体への影響があってから知らされても遅すぎる」と不安を滲ませている。

また、フェイスブックでも沖縄でのがれき受け入れに反対する英語での署名活動が始まり、27日までの短い期間で600名以上の署名があったことも紹介。この中で署名に参加した沖縄でバーを経営するジェームス・パンクビッチさんは、「(福島第一原発事故後の放射性物質に関する)日本政府の安全対策を誰も信用していない」とコメント。

さらに先週米海兵隊はこの問題を重視、日本の環境省に照会中であると書かれている。一方米大使館のスポークスマンは「日本政府ががれきを安全に処理することを信じている。日米間で協議の対象にはなっていない」と述べたという。

福島第一原発事故発生直後から米国は自国民を早急に避難させた。それは日本政府が設定した禁止区域など信用せず、自国のデータに基づいた判断であった。今回の沖縄でのがれき受け入れ問題について、在沖米軍基地軍人・軍属として生活する自国民を救済するために、米国が独自の調査と判断を下すことはじゅうぶんありえる。沖縄は日本政府の決定ではなく、米国の圧力でがれき受け入れ問題から解放されるかもしれない。

一方で、沖縄では次の問題も発生している。ベトナム戦争に使用された枯葉剤が当時の在沖米軍基地で保管、使用されていた疑いが濃厚であるが、その枯葉剤を運搬、散布、土中への廃棄などをした作業員に健康被害が出ている。米国はこの訴えのほとんどをこれまで認めてこなかった。つまり、たとえ自国民に対してであれ、軍事国家の冷徹な論理の下、不都合な真実にはふたをすることもある。

今回のがれき受け入れ問題で米国がどう動くか注目したい。いずれにせよ日本という国が米国に従属しているという事実を、このことは図らずも顕わにするだろう。

(西脇尚人)
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